Japanese
English
特集 地球規模で広がる耐性菌 -抗菌薬の多角的使用とその功罪-
4.食品由来細菌の薬剤耐性の疫学
Epidemiology of drug-resistant Enterobacteriaceae from food
田口真澄
1
Taguchi Masumi
1
1大阪府立公衆衛生研究所感染症部細菌課 主任研究員
キーワード:
基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)
,
AmpC型β-ラクタマーゼ(AmpC)
,
大腸菌
,
サルモネラ
,
鶏肉
Keyword:
基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)
,
AmpC型β-ラクタマーゼ(AmpC)
,
大腸菌
,
サルモネラ
,
鶏肉
pp.48-54
発行日 2013年5月25日
Published Date 2013/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201306048
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わが国では食用鶏にセファロスポリン系薬剤の使用は認められていない。それにもかかわらず,鶏や市販鶏肉からセファロスポリン耐性菌が検出されており,ヒトへの感染が危惧されている。2012年に大阪府立公衆衛生研究所で国内産鶏肉における基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)およびAmpC型β-ラクタマーゼ(AmpC)産生大腸菌の検出状況を調査したところ,ESBL産生大腸菌は80.0%,AmpC産生大腸菌は3.6%の検出率であった。AmpC産生菌が低率であった理由として検出方法の問題が考えられた。また,サルモネラは2006~2011年に国内産鶏肉を検査し,S. Infantisにおいてプラスミド性AmpC産生菌が増加していることが明らかとなった。