Japanese
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特集 災害における感染症とその予防対策
1.阪神・淡路大震災時の経験から
Lessons from Kobe-Awaji earthquake
石原享介
1
Ishihara Kyosuke
1
1神戸市立医療センター西市民病院 院長
キーワード:
阪神・淡路大震災
,
避難所肺炎
,
救護医療
,
地域医療福祉司令部
,
地域医療福祉ネットワーク
Keyword:
阪神・淡路大震災
,
避難所肺炎
,
救護医療
,
地域医療福祉司令部
,
地域医療福祉ネットワーク
pp.21-26
発行日 2013年2月25日
Published Date 2013/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201303021
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阪神・淡路大震災は冬期に発生した大規模災害であり,生活基盤が破壊され,一時的にせよ地域医療福祉ネットワークは崩壊した。災害弱者は避難所などの劣悪な環境の中に取り残され,高齢者を中心に肺炎が多数発生した。喘息,COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの慢性肺疾患に加え,あらゆる慢性疾患の悪化がみられた。個々の疾病対策は重要であるが,二次被災を最小限に留めるには,地域医療福祉司令部のリーダーシップのもと災害地内外の連携をはかり,組織的な介入による災害弱者の把握と救出,生活環境の改善とともに,地域医療福祉ネットワークの早期の回復を目指した活動が不可欠である。