医薬ジャーナル論壇 自らの歴史に見る薬剤師の変遷と平成の時代とは
医薬ジャーナル論壇
佐藤博
pp.739-741
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201903739
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「停滞」が根付く平成時代にあって,薬剤師は飛躍を遂げた稀有な職種である。一介の街薬局の親爺風情が,医薬分業やドラッグストアを梃に,長者番付入りするジャパニーズドリームを体現した。一方,医薬分業の余波で一度は地獄を見た病院薬剤師も,苦渋の研鑽により,「失われなかった20年」を経て,近年,医療におけるステイタスの向上は著しい。問題を先送りして得た一時的な平和のツケを支払うのは,後世であるのは世の常,歴史の摂理であろう。次の元号の時代においても,飛躍し続けるか否かは,今を生きる薬剤師一人ひとりの矜持と覚悟にかかっている。