第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗不整脈薬
山本哲平
1
,
清水渉
2
1日本医科大学循環器内科
2日本医科大学循環器内科 主任教授
pp.615-621
発行日 2018年2月28日
Published Date 2018/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/1201813615
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心房細動をはじめとする不整脈診療において,カテーテルアブレーションといった非薬物治療と並んで,抗不整脈薬は重要な位置を占めている。しかしながら,同時に催不整脈性を併せ持つことや,心外副作用のリスクが高いことが知られている。新規薬剤開発においては,心房特異的に発現するイオンチャネルを治療標的にした心室催不整脈性の低減など,リスク回避の試みがなされ,成果を上げつつある。また,抗不整脈薬開発においてこうした新薬の開発とともに,既存の薬剤を使用した個別化医療やドラッグ・リプロファイリングなど,別の観点からの使用法を含めた新規薬剤開発が有望視されている。