第 I 部 新薬創出を取り巻く環境変化
5.AI の活用と将来性
田中博
1
1東京医科歯科大学・名誉教授 東北大学東北メディカル・メガバンク機構・機構長特別補佐・特任教授
pp.440-447
発行日 2018年2月28日
Published Date 2018/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/1201813440
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
創薬を革新するアプローチとして,人工知能(Artificial Intelligence:AI)を用いた創薬への期待は高い。本稿では,AI 創薬をできるだけ体系的に記載して,「疾患−薬剤−生体系の3層ネットワーク」の枠組みに基づいて,特定の疾患に対する有効な標的分子の探索法および与えらえた標的分子にヒットする化合物の探索においてAI,特に深層学習(deep learning)が果たす「教師なし」学習機能や多次元ビッグデータの次元縮約機能について述べ,その活用と将来性について論じた。最後に,人類と地球の持続可能性に対するヒトとAI が協力して構築する「共創的<知>」に対する期待について述べた。