連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART I .院内製剤(92)
院内製剤ウリナスタチン膣坐薬の近赤外分光法を用いた製剤学的検討
井上芳洋
1
,
岸野亨
3
,
井上嘉余子
1
,
齋藤健一
2
,
近藤正巳
3
,
大塚邦子
5
,
照喜名孝之
6
,
服部祐介
7
,
大塚誠
8
1埼玉医科大学総合医療センター薬剤部
2埼玉医科大学総合医療センター薬剤部 次長
3埼玉医科大学総合医療センター薬剤部 部長
5横浜薬科大学薬学部感染予防学研究室・准教授
6武蔵野大学薬学部製剤学研究室
7武蔵野大学薬学部製剤学研究室 講師
8武蔵野大学薬学部製剤学研究室 教授
pp.2473-2479
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018112473
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ウリナスタチン(UTI)は羊水中に多く含まれる成分であり,子宮頸管周囲の炎症を抑え,また子宮収縮を抑制する作用もある。だが日本では,切迫早産患者への投与は保険適用となっておらず,院内製剤としてUTI膣坐薬あるいはUTI生食を調製している。院内製剤は医療法のもと医療機関の責任下で院内において調製・使用されているが,薬事関連法規や製造物責任法を考慮し,日本薬局方の製剤総則に準拠することが求められる。院内製剤の調製には常に品質と安全性の確保が要求される。