Japanese
English
今月の主題 成長と臨床検査値
話題
近赤外線分光法(NIRS)を用いた脳機能の診断
Diagnosis of brain functions using near-infrared spectroscopy
辻井 岳雄
1
,
酒谷 薫
1
Takeo TSUJII
1
,
Kaoru SAKATANI
1
1日本大学医学部脳神経外科学系光量子脳工学分野
キーワード:
近赤外線分光法(NIRS)
,
認知機能
,
精神疾患
,
心的ストレス
,
前頭葉
Keyword:
近赤外線分光法(NIRS)
,
認知機能
,
精神疾患
,
心的ストレス
,
前頭葉
pp.521-523
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103014
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1.はじめに
最近の脳画像研究では,近赤外線分光法(near-infrared spectroscopy;NIRS)の原理を用いて脳の血液量変化を推定する手法が盛んに用いられるようになってきた.本稿の目的は,NIRSの原理について簡単に解説し,脳機能の診断にNIRSがどのように使われているのかについて概観することである.一般に,脳機能は,記憶,思考,意思決定など認知機能にかかわる神経活動と,気分や感情の障害にかかわる神経活動に分けることができる.
本稿では,最初にNIRSを用いた認知機能の診断法を紹介し,次に気分障害など精神疾患の診断にNIRSがどのように使われているのかについて概観する.
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