特集 人工知能(AI)がもたらす創薬イノベーション
2.予防・先制医療における疾患発症予測モデルと細菌叢
内野詠一郎
1
,
佐藤憲明
2
,
奥野恭史
3
1京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 医療情報AIシステム学
2京都大学大学院医学研究科 腎臓内科学
3京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 ビッグデータ医科学・教授
pp.2019-2022
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018092019
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近年の大きな課題である予防・先制医療に対し,人工知能(AI)技術による革新が期待されている。本稿では,まず介入対象の精密化につながる疾患発症予測モデルについて,糖尿病を例に既存研究とAI技術の可能性について述べる。また,今後応用が期待されているマルチオミックスデータの例として,細菌叢と疾患との関連について概説する。さらに,LINC(Life Intelligence Consortium)で進められている研究開発例について,健康診断データによる発症予測,マイクロバイオーム・オミクスデータ解析,SNS(Social Networking Service)・ライフログデータの活用,服薬・健康情報基盤の4つについて紹介する。