特集 免疫チェックポイント療法の新潮流
7.消化器癌治療における位置付けと今後の展望
津軽開
1
,
平田賢郎
1
,
浜本康夫
2
1慶應義塾大学医学部消化器内科
2慶應義塾大学医学部消化器内科 腫瘍センター専任講師/副センター長
pp.1849-1852
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018081849
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消化管癌領域における免疫チェックポイント阻害薬の有効性について,近年さまざまな臨床試験が進行している。切除不能・再発胃癌に対してニボルマブが承認されたほか,胆道癌,膵癌では第II相臨床試験が,食道癌,肝細胞癌では第III相臨床試験が現在進行中である。単剤治療だけでなく,従来の殺細胞性抗癌剤との併用についても検証が進んでおり,今後既存の治療は大きく変革することが期待される。しかし各癌腫において,免疫チェックポイント阻害薬の有効例が限定的であることも分かっており,奏効例の特徴について明らかにする必要がある。