特集 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが示す方向性~新規抗菌薬・診断法の開発を含めて~
1.薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが示す方向性
舘田一博
1
1東邦大学医学部医学科微生物・感染症学講座・教授
pp.791-795
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201803791
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薬剤耐性菌の問題が,人類への脅威として注目されている。特に,健常人にも感染を惹起する市中感染型耐性菌の増加が世界中で進行していることが問題である。このような背景の中で,世界が協力して耐性菌の出現を抑える活動が活発化してきた。いわゆる薬剤耐性(AMR)対策アクションプランであるが,本邦では2016年に関係閣僚会議から発表されている。本アクションプランは,① 普及啓発・教育,② 動向調査・監視,③ 感染予防・管理,④ 抗微生物剤の適正使用,⑤ 研究開発・創薬,⑥ 国際協力の6項目に関して我々が進むべき方向性が,数値目標を含めて明示されていることが特徴である。