連載 医薬品情報(DI)室より 注目の新薬情報〈25〉
リンゼスⓇ錠0.25mg
鈴木幸司
1
,
小泉貴寛
1
,
井関健
2
1北海道大学病院薬剤部
2北海道大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.357-359
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201802357
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
◆製剤の特徴 「リンゼス®錠0.25mg(リナクロチド)」は,便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)に適応を有する粘膜上皮機能変容薬に分類される,新規作用機序の下剤である。本剤は腸管の粘膜上皮細胞に発現しているグアニル酸シクラーゼC受容体へアゴニストとして作用し,細胞内環状グアノシン一リン酸(cGMP)濃度を上昇させることで,腸管分泌および腸管輸送能を促進させ,IBSCにおける排便異常を改善させる。 加えて,本剤により増加した細胞内cGMPが求心性神経を抑制することで,ストレスや大腸炎によって引き起こされる大腸痛覚過敏を抑制し,IBS-Cに特徴的な腹痛・腹部不快感を改善させる点も特徴の一つである。