連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART II .服薬指導と病棟活動(120)
病棟薬剤業務における疑義照会・処方提案事例のデータベース化~医療安全向上を目指した介入内容の分析ならびに情報共有の取り組み~
山尾朋子
1
,
政賢悟
1
,
本田義輝
2
,
齋藤秀之
3
1熊本大学医学部附属病院薬剤部
2熊本大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長
3熊本大学医学部附属病院薬剤部 薬剤部長
pp.2709-2714
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201712121
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2012年度の診療報酬改定に伴い,病棟薬剤業務実施加算が新設され,病棟における薬剤師の役割の一つとして効果的で安全な薬物療法の支援拡充が求められている。病棟薬剤業務における疑義照会・処方提案等の介入は,薬物療法の適正化や安全確保の観点から重要であるとともに,介入事例の具体的情報を相互に共有することは,薬剤師個々のスキルアップやスタッフ教育にも役立つと考えられる。また,疑義照会や処方提案に至った原因を精査し分析することにより,処方ミス防止や他の症例への活用も可能となる。本稿では,疑義照会・処方提案内容のデータベース化と原因分析,薬剤部内ならびに院内スタッフ間での情報共有の取り組みについて紹介する。