特集 くすりの値段を考える
8.薬剤師のフィールド研究における費用対効果評価
赤沢学
1
1明治薬科大学公衆衛生・疫学研究室・教授
pp.2688-2693
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201712100
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薬剤師が中心になって行う社会的実験(フィールド研究)についての国内外の研究報告から,介入サービスの費用対効果評価をどのように行っているのかを事例としてまとめた。具体的には糖尿病患者への介入,抗凝固薬マネジメント,ブラウンバッグ運動など,地域医療で活躍する薬剤師の役割を評価した研究を取り上げた。その結果,以下の2点を学ぶことができた。 まず,サービス効果を臨床的な指標だけで示すことは困難であり,経済性や患者評価を加味することが大切である。また,単なる医療費の削減効果を示すだけでなく,効果と費用の両方から総合的に評価することが重要である。今後,このような研究を実施する際に,参考にして頂ければと思う。