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第26回日本がん転移学会学術集会・総会 大会テーマ「微小転移の制御による がんの根治を目指して」
pp.2012-2018
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201709030
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第26回日本がん転移学会学術集会・総会が7月27~ 28日,大阪市内の大阪国際会議場で開催された。大会テーマは「微小転移の制御によるがんの根治を目指して」,大会長は大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科学教授・土岐祐一郎氏。日本がん転移学会は,1991年9月に東京で開催された日本癌学会総会会期中に,第1回設立準備世話人会が開かれて「がん転移研究会」として発足,2000年6月に大阪で開催された「第9回がん転移研究会総会」で学会へと改組されたことを機に,現在の名称になった。癌転移による死亡率減少を最終目的として,基礎,臨床(外科・内科),開発(創薬・機器)の関係者が三位一体となって研究し,診断治療の進歩普及を目指している。早期診断法や外科療法,薬物療法の目覚ましい進歩により,癌はコントロール可能な慢性疾患となったが,進行癌や再発癌といった難治性癌は早期に転移するため,転移形質を有する難治癌の克服に向けて,同学会への期待は大きい。大会では,現在,癌治療で大きな問題となっている癌微小転移を前提に,癌微小環境の制御法に関するシンポジウムが開かれ,活発な討議が行われた。