リハニュース【REPORT】
日本集団災害医学会総会学術集会/日本リウマチ学会総会・学術集会
尾立 朋子
1
,
三浦 靖史
2
1千里リハビリテーション病院
2神戸大学大学院保健学研究科・神戸大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.468
発行日 2017年6月16日
Published Date 2017/6/16
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- 文献概要
2017年2月13日(月)〜15日(水)に第22回日本集団災害医学会総会学術集会が名古屋国際会議場で開催された.本学会は日本における災害医学・災害医療に関する問題を統括的に解決するために,医療従事者はもとより消防関係者,防災行政関係者など多領域の研究者が集結し1995年に発足した.国民全体の保健・医療福祉に寄与するため,災害時の医療に関する科学的な研究を行い,災害医学の進歩発展に寄与することを目的としている.会員数は4,000人を超え,今回の学術集会では740演題の発表があり,災害医療に対する関心の高さをうかがえた.今回のテーマは「これからの減災・克災の姿を求めて」とし,近い将来起こることが危惧されている南海トラフ地震だけではなく,テロなどの人為災害に対する災害医療体制をいかに充実・強化するか討論された.また,2016年の熊本地震に関する演題も多く,リハビリテーションの分野では,JRAT(Japan Rehabilitation Assistance Team)の活動が報告された.避難所の住環境整備をはじめDVT予防のための運動指導,生活不活発病予防対策など,発災後急性期からリハビリテーションの介入が必要であるといった認識が,本学会を通じて他職種の方へ情報共有されることで,JRATの活動が周知できることを願う.
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