特集 安全で確実な不整脈治療 ~薬物治療・非薬物治療Update~
6.不整脈患者の薬剤管理:DOAC(直接作用型経口抗凝固薬)と抗不整脈薬
向井優太朗
1
,
和田恭一
2
1国立循環器病研究センター薬剤部
2国立循環器病研究センター薬剤部 特任副薬剤部長
pp.1879-1883
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12017081879
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抗不整脈薬による副作用は,心臓のみならず他器官にも及び,重篤化するものも多い。心房細動における直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)は,ワルファリンより安全性が高いと言われ,ワルファリンに代わり主役になりつつあるが,絶対的な出血リスクは決して低いものではない。いずれの薬剤もアドヒアランスは重要であり,確実な服薬が不整脈治療において重要となる。一方で,早期発見に努める必要のある副作用も多く,心臓や脳にとどまらない全身管理と患者への指導も重要となる。服薬指導および病棟業務における薬剤師の役割について考えたい。