特集 糖尿病の最新治療と総合戦略~薬物療法を中心に~
6.インスリン療法
吉川芙久美
1
,
弘世貴久
2
1東邦大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌学分野
2東邦大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌学分野 教授
pp.1671-1677
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201707097
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近年,インクレチン関連薬やSGLT-2(sodium-glucose co-transporter 2)阻害薬,多くの配合剤が登場し,糖尿病治療の選択肢は大幅に広がっている。糖尿病治療ではHbA1cの低下のみならず,膵β細胞機能をより長期間温存することが,予後の観点からも重要な課題である。その点において,インスリン治療は最も効果的である。ここ数年,従来のインスリン製剤や頻回注射療法に加えて,Basal-supported-Oral therapy(BOT)の普及や新規のインスリン製剤・デバイスが開発され,より患者のニーズに沿ったインスリン療法の選択が可能となっている。本稿では,新規のインスリン製剤の紹介に加え,外来インスリン導入時の製剤選択について解説する。