今月の主題 糖尿病マネージメントUpdate
糖尿病治療の実際
インスリン療法—強化インスリン療法
七里 元亮
1
,
山口 康平
1
1熊本大学医学部・代謝内科
pp.966-967
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222506
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●強化インスリン療法とは
厳格な血糖制御には,インスリンの基礎量と追加量の補充の必要性が認識され,そのための方法としてインスリン頻回注射療法,皮下持続注入療法(continuous subcutaneous insulin infusion,CSII)が推奨されるに至っている.
「強化インスリン療法」という言葉はRizza1)が記載したことに始まるが,その後,"血糖自己測定法を導入したインスリン頻回注射療法"として用いられていることが多い.しかし,インスリン頻回注射と皮下持続注入療法とは,治療操作上,自己注射を行うか,注入ポンプを応用するか,の相違のみであることを考えると,①インスリンの基礎量と追加量を補うこと,②頻回にわたる血糖計測と,それに基づくインスリン投与量の修正,の2条件を遂行し厳格な血糖制御を行う場合,いかなる方法をとるにせよ「強化インスリン療法」と呼ぶべきものと考える.
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