連載 医薬品情報(DI)室より 注目の新薬情報〈17〉
プリズバインドⓇ静注液2.5g
荒木勇太
1
,
中川直人
2
,
眞野成康
3
1東北大学病院薬剤部
2東北大学病院薬剤部 薬品情報室長
3東北大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.1537-1539
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201706165
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
◆製剤の特徴 「プリズバインド®静注液2.5g(イダルシズマブ〔遺伝子組換え〕)」は,ダビガトランの抗凝固作用を中和するヒト化モノクローナル抗体フラグメント製剤である。
本剤はダビガトランに特異的に結合して抗凝固作用を中和するため,他の抗凝固薬に影響せず,血栓形成能の促進作用も示さない。 本剤投与後,血栓症のリスクが増大するため,止血後は速やかに適切な抗凝固療法の再開を考慮する。ダビガトランは本剤投与から24時間後に再開可能であり,また他の抗凝固剤を用いる場合はいつでも再開可能である。