連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART I .院内製剤(82)
院内製剤の安定性に関する実態調査
百賢二
1
1帝京平成大学薬学部・准教授
pp.1309-1312
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/12017051309
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日本病院薬剤師会は,2012年に病院薬局製剤(院内製剤)の適正使用に関する指針を策定した。同指針には,医療機関内で院内製剤を供給する際に,備えておくべき書類や手続き等に関して記載されている。
国内の医療機関においては,さまざまな院内製剤が調製・供給されているが,これらの製剤についての安定性に関する情報がどの程度公開されているかは不明である。そこで本調査では,院内製剤の安定性に関する学術論文について文献調査し,その内容を集計した。その結果,1979年から2016年までの期間で,52院内製剤についての安定性に関する学術論文が報告されていた。本稿では,これらの情報を用い,院内製剤の適正使用について考えてみたい。