循環器薬 使い方プラクティス 疾患別循環器薬の使い方 《虚血性心疾患》
スタチン
廣 高史
1
,
平山 篤志
1日本大学 医学部内科学系循環器内科学分野
キーワード:
筋疾患
,
多剤併用療法
,
糖尿病
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
心筋虚血
,
診療ガイドライン
,
メタボリックシンドローム
,
急性冠動脈症候群
,
慢性腎臓病
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Drug Therapy, Combination
,
Muscular Diseases
,
Myocardial Ischemia
,
Practice Guidelines as Topic
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Metabolic Syndrome
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Acute Coronary Syndrome
pp.469-474
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013305816
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コレステロール生合成の律速酵素である3-hydroxy-3-methylglutaryl-CoA(HMG-CoA)還元酵素阻害薬は,スタチンと総称される.スタチンは肝細胞内でのHMG-CoA還元酵素活性を拮抗的に阻害することにより,細胞内でのコレステロール生合成が抑制され,LDL受容体が増加する.それによりLDLの取り込みが亢進し,血清コレステロールが減少する.虚血性心疾患患者に対するスタチンの使用は,二次予防におけるLDL-C低下療法の中心的役割をなしている.わが国のガイドラインによれば,すべての冠動脈疾患患者についてLDL-C値は100mg/dl未満を達成すべきであるとしている.また喫煙,メタボリックシンドローム,糖尿病および耐糖能異常,脳卒中,末梢動脈疾患,慢性腎臓病(CKD)や,主要危険因子を重複して合併している場合は,より積極的なLDL-C低下療法を勧めている.
©Nankodo Co., Ltd., 2013