第III部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗てんかん薬
遠山潤
1
1国立病院機構西新潟中央病院統括診療部長・神経小児科
pp.462-467
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613462
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わが国では,関連学会からの要望や「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討評価などもあり,2006年以降,使用できる抗てんかん薬が増加している。2015年には新規抗てんかん薬の上市はなかったものの,2剤で適応拡大を取得した。現在,てんかん重積状態や稀少疾患に対する薬剤を含めて,7剤が治験中である.近年の遺伝子診断の進歩により,てんかん症例の遺伝的原因の究明も進んでいる。今後は,さらに欧米で承認されている薬剤が使用できるようになることに加えて,疾患の遺伝的要因に合わせた治療法が開発されていくことが期待される。