第III部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗ウイルス薬
坂本穣
1
,
榎本信幸
2
1山梨大学医学部附属病院肝疾患センター・センター長/准教授
2山梨大学大学院総合研究部・医学部内科学講座第1教室・教授
pp.305-312
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613305
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抗ウイルス薬は,ウイルスや機能分子の構造解析の結果,新しい薬剤が開発されている。2015の新薬では,抗HCV(C型肝炎ウイルス)薬と抗HIV(ヒト免疫不全ウイルス)薬が注目される。特に抗HCV薬開発の進歩は著しく,わが国では半年から1年の間隔で新薬が上市され,その著しい治療効果と安全性,利便性から,治療の第一選択薬をはじめとして,治療方針が大きく様変わりしている。一方,抗HIV薬では,治療の中心は1日1回1錠のSingle Tablet Regimen(STR)であり,2015年も新薬が上市された。