第III部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
ワクチン~水痘ワクチン~
森康子
1
1神戸大学大学院医学研究科臨床ウイルス学分野・教授
pp.313-315
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613313
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)は,初感染時に水痘を引き起こす。ウイルスはその後,知覚神経節に潜伏感染するが,潜伏感染していたVZVが再活性化した場合は,一般的に帯状疱疹を引き起こす。水痘は,ヒトヘルペスウイルス感染症の中で,唯一ワクチンによる予防が可能な疾患である。この水痘に対するワクチンは,弱毒生ワクチンであり,水痘発症予防を目的として作られ,現在,世界中で使用されている。以前より日本においても定期接種化の必要性が提唱されていた水痘生ワクチンが,2014年10月,定期接種として認可された。