特集1 超高齢社会における適正薬物療法の特質 ~ガイドラインの今日的役割と薬剤師の責務~
6.高齢者に対する薬剤管理指導の進め方~運動系障害について~
千崎康司
1
1名古屋大学医学部附属病院薬剤部・副薬剤部長
pp.1465-1469
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/12016061465
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「高齢者の安全な薬物治療ガイドライン2015」が日本老年医学会から策定され,その中で領域別指針の一つとして,薬剤師の役割が設定されたことは,薬剤師にとって非常に大きな喜びである。と同時に,高齢者の薬物治療において薬剤師が求められる役割は大きく,責任があることを理解しなければならない。健康日本21(第2次)では,健康寿命の延長のための具体的な目標の一つにロコモティブシンドロームの高い認知度をあげており,運動器へ影響を及ぼす可能性のある薬剤への配慮も必要となる。 そこで本稿では,高齢者に対しての薬剤管理指導を行う上での注意点を述べるとともに,運動系に影響のある薬剤について言及する。