院内管理—最近の話題
最近の薬剤管理1.—服薬指導
中原 保裕
1
Yasuhiro NAKAHARA
1
1日本医科大学多摩永山病院薬剤科
pp.148-149
発行日 1987年2月1日
Published Date 1987/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209004
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薬剤師の業務というとすぐに「調剤」という言葉が浮かんでくると思います.したがって病院関係者の人でさえ,「薬剤師に何を期待しますか」という質問をされても,なかなか適切な答えが浮かんでこないことと思います.では,薬剤師自身に対して同様の質問をしたらどうでしょうか.いろいろな答えが予想されますが,基本的にはクリニカルファーマシーとか薬物血中濃度測定とか病棟活動とか医薬品情報といった言葉が発せられることでしょう.確かに薬剤師の学会等での話題はそのようなテーマが中心となっているのですが,では実際の医療の場でそれらが実践されているのかと申しますと,残念ながら答えは"very few"ということにならざるを得ないでしょう.それには大きく分けて二つの理由が薬剤師側にあると思うのです.
まず第1に薬剤師自身がそれらのことを患者志向の立場から真に理解していないこと,第2に薬剤師の行動や活動が医療の主役である一般国民に目を向けていないこと,です.
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