特集1 超高齢社会における適正薬物療法の特質 ~ガイドラインの今日的役割と薬剤師の責務~
7.在宅医療における薬物療法
鈴木裕介
1
,
榊原幹夫
2
1名古屋大学医学部附属病院 地域連携・患者相談センター 病院准教授
2名城大学地域医療薬局学
pp.1471-1474
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/12016061471
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在宅医療を受けている患者の多くが要介護状態の高齢者であり,薬物療法においても特段の配慮を必要とする。すなわち服薬管理,処方適応の判断から多剤併用,相互作用への配慮など注意すべき項目は多い。在宅医療が医師以外の職種との協働によって成り立つのと同様に,在宅での薬物療法に関しても処方医以外の職能(薬剤師,訪問看護師)を最大限に活かすことにより,安全で患者にとって有益な薬物療法が可能になる。在宅医療の需要が近年急速に高まっているにも関わらず,薬物療法に関する論拠は不足しており,今後,この分野における論拠の構築が強く望まれる。