連載 薬剤師が知っておくべき臓器別画像解析の基礎知識 62
10.骨分野 5)特殊な骨折insufficiency fracture AFF(atypical fracture of femur)の画像診断
金城聖一
1
,
橋本淳
2
1独立行政法人 地域医療機能推進機構(Japan Community Health care Organization;JCHO)大阪病院整形外科・医長
2独立行政法人 国立病院機構大阪南医療センター リウマチ・膠原病・アレルギー科 免疫疾患センター部長
キーワード:
非定型大腿骨骨折,骨吸収抑制剤,画像診断
Keyword:
非定型大腿骨骨折,骨吸収抑制剤,画像診断
pp.577-582
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201602577
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
骨粗鬆症治療において,ビスホスホネート製剤・抗RANKL(NF-κβ活性化受容体リガンド)抗体であるデノスマブといった骨吸収抑制剤は,骨密度増加および骨折発生予防効果をもたらすことは明らかであり,有用な治療薬である。しかし,骨吸収抑制剤と非定型大腿骨骨折(AFF)の関連性が指摘されており,日常診療では,稀ではあるが使用例において非定型骨折を念頭に置いておくことが重要である。前駆症状としての大腿部痛や鼠径部痛の有無は問診しておく必要があり,単純X線像を中心とした画像診断は重要であり,特徴的な画像所見を示す。本稿では,非定型大腿骨骨折に関して,画像所見を中心に解説する。