発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201601067
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1989年にC型肝炎ウイルス(HCV)が発見されて以来,ウイルスを培養細胞で増殖させることは困難であったが,レプリコン,擬似ウイルス,感染性クローン等によりHCV研究は急速に発展した。HCVの治療もこれまでのインターフェロンから,非常に高い著効率を示す直接作用型抗ウイルス薬(DAA)に移りつつある。抗ウイルス薬によるウイルス感染症の根絶は,これまでに例がなく,今後の抗HCV薬開発はより高い治癒率,より少ない副作用と耐性ウイルス誘導,より短い治療期間,安価などを目指した方向へ進むと考えられる。そのためにも,HCVの生活環の解明を進める必要があると考えられる。