第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
オーファンドラッグ
北村正樹
1
1東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部・医薬品情報主査
pp.569-576
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513569
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希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)は個々の疾患に関して非常に患者数が少ないことから,十分に研究が進んでいないのが現状である。しかし,ここ10年くらいから,厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)および医薬基盤研究所(NIBIO)の行政側から開発助成金や税制処置などさまざまな支援対策が積極的に行われるようになり,近年,希少疾病用医薬品の製造販売承認数が大幅に増えている。昨年2014年では,製造販売承認された医薬品が56品目(2014年7月現在)のうち,希少疾病用医薬品は本稿で取り上げた4品目(抗悪性腫瘍薬:ニボルマブ,結核化学療法薬:デラマニド,骨髄線維症治療薬:ルキソリチニブ,先天性代謝異常症治療薬:ベラグルセラーゼ アルファ)を含めて17品目となっている。