第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け~新薬の広場~
■オーファンドラッグ
土岐浩介
1
,
本間真人
2
1筑波大学附属病院薬剤部 病院講師
2筑波大学附属病院薬剤部 准教授
pp.526-531
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313526
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オーファンドラッグとは,希少疾病用医薬品のことで,医療上の必要性が高いにもかかわらず,患者数が少なく採算がとれないため企業の自主努力では研究開発が困難な医薬品のことである。2012年には,新有効成分を含有する希少疾病用医薬品として,ニーマン・ピック病C型に対するミグルスタット,再発または難治性のCCR4(CCケモカイン受容体4)陽性の成人T細胞白血病リンパ腫に対するモガムリズマブ,パーキンソン病におけるオフ症状の改善に対するアポモルヒネ塩酸塩水和物,ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対するクリゾチニブ,嚢胞性線維症における肺機能の改善に対するドルナーゼ アルファ,HIV-1(ヒト免疫不全ウイルス1型)感染症に対するリルピビリン塩酸塩が製造販売承認を受けた。