第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
統合失調症治療薬・抗精神病薬
三宅誕実
1
,
宮本聖也
2
1聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室 講師
2聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室 准教授/統合失調症治療センター・センター長
pp.547-551
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513547
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現在本邦で使用できる第2世代抗精神病薬は8剤あり,剤形や適応疾患も増えている。しかし,2014年は新規の統合失調症治療薬・抗精神病薬は上市されていない。したがって本稿では,国内で臨床試験中(第III相以降)の新規抗精神病薬,本邦では未承認の新規抗精神病薬の国内での状況,さらに国外において臨床試験中(第II相以降)の新規抗精神病薬の特徴や今後の展望について概説した。現在の治験の動向は,〈1〉 新たな剤形と適応拡大,〈2〉 既存の作用機序(ドパミン受容体遮断)に基づく開発,〈3〉 新規の機序(グルタミン酸受容体調節など)に基づく開発が大きな流れである。