連載・臨床薬学のための病態生理(13) 各論 各種病態と薬物療法のターゲット
1.精神・神経系疾患 統合失調症
関口
1
,
三宅誕実
2
,
宮本聖也
3
1医療法人社団 青木末次郎記念会 相州病院
2聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室・講師
3社会福祉法人 桜ヶ丘社会事業協会 桜ヶ丘記念病院
pp.831-837
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201903831
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・統合失調症は比較的頻度の高い慢性の精神障害である。 ・統合失調症の病因は不明であり,有用な生物学的マーカーがないため,診断は臨床症状に基づく操作的基準によって行われる。 ・病態仮説として“ドパミン仮説”が有力であり,薬物療法の主なターゲットは陽性症状である。ドパミンD2受容体をはじめとしたモノアミン受容体の機能調節が作用メカニズムである。 ・現時点では,統合失調症を対象とした特異的な画像検査,生理機能検査や臨床検査は存在しない。