第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
免疫抑制剤
西原茂樹
1
,
白石奈緒
1
,
千堂年昭
2
1岡山大学病院薬剤部
2岡山大学病院薬剤部 教授・薬剤部長
pp.359-364
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513359
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近年,免疫担当細胞のシグナルの伝達機構が分子レベルで解明され,さまざまな疾患の原因や機序が分かってきた。乾癬では抗IL-17抗体製剤,ヤヌスキナーゼ(Janus kinase:JAK)阻害剤,関節リウマチでは2013年に承認されたトファシチニブをはじめとするいくつかのJAK阻害剤,全身性エリテマトーデスにおいてはB cell activating factor belonging to the tumor necrosis factor family(BAFF)に対するモノクローナル抗体製剤が開発中であり,本稿では薬剤の主な特徴や作用機序を紹介する。特に乾癬や全身性エリテマトーデスに関しては,治療法の選択肢があまりないために,早期の承認が待ち望まれている。