第 I 部 新薬創出における日本医療研究開発機構(AMED)の役割
2.研究者の立場から 2)薬学系研究者
高倉喜信
1
1京都大学大学院薬学研究科・研究科長/病態情報薬学分野・教授
pp.242-246
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513242
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2015年4月から発足する日本医療研究開発機構は「健康・医療戦略」の方針に基づき,世界最高水準の医療の提供に資する医療分野の研究開発を目的に,医薬品,医療機器等および医療技術関連分野における研究開発に関して基礎研究から実用化研究をシームレスで一貫支援することにより,グローバルな視点からもレベルの高い医療の提供を目指すとされている。大学,研究機関等との連携体制の下,さまざまな課題の実施が計画されているが,新薬開発に関連した課題についても重点的に取り組むことが予定されている。iPS細胞(人工多能性幹細胞)を利用した再生医療,遺伝子治療,ドラッグ・デリバリー・システムの推進,癌治療薬や精神疾患治療薬等の新薬開発,種々のワクチン開発等が具体的なテーマにあげられており,薬学系研究者が貢献することによりこれらの領域の進展が期待される。