増刊号特集 臨床実践を研究につなげる
1 「ケアの意味を見つめる事例研究」に臨床の現場で取り組む
「ケアの意味を見つめる事例研究」を臨床看護研究の中で行なうことの意義②
外部の共同研究者・支援者の立場から
深堀 浩樹
1
1慶應義塾大学看護医療学部
pp.248-253
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201639
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はじめに
私たちは,本誌で2018年に特集された「ケアの意味を見つめる事例研究」(51巻5号)に,2018年度の九段坂病院での臨床看護研究において初めて取り組んだ。本稿では,臨床看護研究の外部の支援者の立場から,事例研究に取り組む意義や得られる成果の活用の可能性,取り組む上での課題について考察したい。なお,本稿では,事例研究の方法論についての学術的考察には踏み込まず,「ケアの意味を見つめる事例研究」の方法論のユーザーの立場から自分の経験に基づき論考する。事例研究の方法論に関する学術的な論考としては黒江ら(2017),山本ら(2018)を参照されたい。
まず,筆者が臨床看護研究を支援する立場として「ケアの意味を見つめる事例研究」を行なってみたいと考えるようになった経緯を,臨床看護師とのかかわりとともに簡単に説明したい。
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