第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
消化器癌治療薬
藪崎裕
2
,
梨本篤
3
,
松木淳
4
,
會澤雅樹
2
2新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科部長
3新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科副院長
4新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科部長
pp.342-351
発行日 2014年1月31日
Published Date 2014/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201413342
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PS(全身状態)0~ 2の切除不能・再発癌に対しては,予後の向上とQOL(quality oflife)改善を目的に化学療法が推奨されている。近年では,分子標的薬の開発により消化器癌治療は個別化治療という概念を生むことで大きく変化した。治療成績のさらなる向上のためには,早期からの適切なバイオマーカーの探索と患者選択が重要であると考えられる。2013年の消化器癌領域における新薬には,胃癌の二次治療に対するアルブミン結合パクリタキセル(アブラキサン® ),結腸・直腸癌の三次治療以降に対するレゴラフェニブ(スチバーガ®)とTAS-102があり,それら新しい薬剤に関する知見について述べる。