特集 特集 miRNAの実力:診断から治療まで
4.呼吸器疾患診断とmiRNA
藤田雄
1
,
桑野和善
3
,
落谷孝広
2
1国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野
2国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野分野長
3東京慈恵会医科大学内科学講座呼吸器内科・教授
pp.2835-2839
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201412081
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microRNA(miRNA)は,さまざまな生命現象の制御因子としてその重要性が報告され,呼吸器疾患においてもmiRNAが病態メカニズムの解明,治療標的,バイオマーカーとしての可能性が明らかとなっている。特に血液,尿,喀痰などの細胞外スペースに存在する分泌型miRNAは,細胞外小胞顆粒などに内包されることにより安定的に存在することが分かっている。近年,呼吸器疾患は高齢化に伴う老化および喫煙が関与しており,患者数は増加傾向にある。これらの診断法は低侵襲であり,liquid biopsyを実現するために臨床的にも有用性が高く期待されている。