特集 インフルエンザの疫学的考察と今日の臨床
4.インフルエンザ診断法の進歩
池松秀之
pp.2425-2429
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014102425
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インフルエンザの診断法として感度が優れているのは,ウイルス分離やPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法を用いた遺伝子検出である。日本の臨床現場では,インフルエンザ抗原を検出する迅速診断キットが,その迅速性と簡便さから広く使用されている。臨床での迅速診断キットの感度の検討では,非常に良い成績が得られている。迅速診断キットの感度には,検体の種類や発症からの時間が影響を及ぼしている。現在,迅速診断キットには,A型の亜型を鑑別できるものが市販および研究用に開発されている。今後,薬剤耐性ウイルスの出現時や新型インフルエンザ対策に活用される可能性があると思われる。