連載 事例と財務から読み解く 地域に根差した中小病院の経営・5
社会福祉法人函館厚生院 ななえ新病院—将来を見据えた療養病床と一般病床15:1の転換
関 悠希
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1独立行政法人福祉医療機構 経営サポートセンター リサーチグループ リサーチチーム
pp.721-726
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210552
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ななえ新病院(以下,同院)は北海道函館市に隣接する七飯町で,慢性期医療を中心に提供している.町自体は人口2万8千人程度と小規模ではあるものの,函館市のベッドタウンでもあり,2016年には隣接する北斗市に北海道新幹線の新函館北斗駅が開業したことで,人口の流入は増えている.
同院の特徴は,2003年に国立病院の移譲を受けて開設してから2016年までに,病床転換を5回実施している点にある.これまでに介護療養病床を療養病棟入院基本料2へ,療養病棟入院基本料2を療養病棟入院基本料1へ,15:1入院基本料を地域包括ケア病棟入院料へ,と制度の動向や患者の変化に合わせて病床転換を行ってきた(表1).
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