特集 がん領域における注意すべき医薬品副作用のメカニズムと対応
2.抗がん剤による末梢神経障害の発現機序と対策
江頭伸昭
1
1九州大学病院薬剤部・准教授/副薬剤部長
pp.1165-1169
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201404083
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抗がん剤(パクリタキセルやオキサリプラチンなど)によって高い頻度で発現される末梢神経障害は,患者の生活の質(quality of life:QOL)を著しく低下させるだけではなく,がん治療の中止や減量などにつながる場合もあるため,臨床上問題となっている。末梢神経障害に対しては,いろいろな薬剤が用いられているが,十分なエビデンスは示されてはいない。現状では,末梢神経障害の評価を的確に行い,治療目的に沿って,報告されている臨床試験の結果や副作用などを考慮して対応を決めていくことが重要である。