特集2 心臓性浮腫とトルバプタン ~入院早期の体液管理における役割~
6.急性心不全早期のカルペリチド・トルバプタン併用効果の検討
出島徹
1
,
清水誠
2
,
有馬瑞浩
2
,
齊藤俊彦
1
,
松田督
1
,
羽鳥慶
1
1国際親善総合病院循環器内科 医長
2国際親善総合病院循環器内科 部長
pp.133-138
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201401133
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急性心不全早期の治療に頻用されているカルペリチド(ハンプ)持続点滴の問題点として,血圧低下があげられる。水利尿薬であるトルバプタン(サムスカ)は,血管内電解質排泄を伴わないことから,浮腫の原因である組織間質の水分を血管内へ吸収し,血圧低下をきたさずに利尿が得られると考えられている。カルペリチド治療にトルバプタンを組み合わせることで,クリニカルシナリオ2に該当する血圧が低めの心不全急性期の患者に対して,より効率的な利尿が図れることを確認した。