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特集2 骨粗鬆症治療における疼痛対策の意義 ~QOL向上をめざして~
4.骨粗鬆症性椎体骨折の保存療法 ~新鮮椎体骨折を中心に~
p154(2652)~p158(2656)
中野哲雄
1
1公立玉名中央病院整形外科/病院長
pp.2652-2656
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201311154
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新鮮椎体骨折の極めて少数の症例では,遅発性脊髄障害を発症し,手術療法が必要となる。またごく一部の症例では,疼痛が遷延し椎体形成術などの適応があるとされる。しかし,新鮮椎体骨折のほとんどの症例は,保存療法により治癒する。もっとも,保存療法に関するスタンダードな治療法はないのが現状であり,ギプス固定,硬性コルセット固定,軟性コルセット固定,あるいはベルト固定が行われている。新鮮椎体骨折治療の主たる問題点は,疼痛,偽関節の発生,二次骨折の発生,遅発性神経障害である。疼痛,偽関節予防,遅発性神経障害予防として外固定が有効と考えられ,疼痛対策としては薬物療法(カルシトニン)が有効であり,リハビリ促進効果がある。