■特集 糖尿病治療薬の最前線 ~臨床試験・臨床疫学的観点も含めて~
1.SU薬とその治療成績~日本人患者との相性~
岡畑純江
1
,
坂本健太郎
1
,
柴輝男
2
1東邦大学医療センター大橋病院糖尿病・代謝内科
2東邦大学医療センター大橋病院糖尿病・代謝内科 教授
pp.2339-2344
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201310051
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糖尿病の経口血糖降下薬の歴史はSU(sulfonylurea)薬の開発・発売とともに始まり,現在まで半世紀を経て2型糖尿病治療の歴史そのものと共に歩んできた。本邦の2型糖尿病患者の病態にはインスリン分泌低下が大きく寄与しておりSU薬はインスリン分泌作用という薬理面から,薬剤選択一位の処方量面から,さらに廉価の医療経済面からも2型糖尿病治療薬の中核として位置付けられてきた。また,これまでに発表されてきたさまざまな大規模臨床研究の強化・従来を問わず対象薬剤にもSU薬は選択され,糖尿病治療の指針決定の一助を担ってきた。糖尿病の新規薬剤の開発・発売が予定される今後は,さらにこれまでの経緯を踏まえて2型糖尿病の治療における重要性と有効性はゆるぎないと考える。