今月の主題 止血機構とその異常
治療の進歩
DIC;治療の動向
松田 保
1
,
坂井 誠
2
1金沢大学医学部・第3内科
2東京都養育院付属病院・内科
pp.272-275
発行日 1986年2月10日
Published Date 1986/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220224
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DIC(disseminated intravascular coagulation)は,さまざまの原因によって全身の主として細小血管内に血栓の多発をきたし,このため血小板や凝固因子が血栓を生ずる過程で消費されて低下し,このためその本態が極端な凝固亢進状態であるにもかかわらず,出血傾向をも呈することの多い症候群である.DICが臨床各科領域において注目されるようになってから十数年にもなるが,依然としてDICは治療の最も困難な症候群の一つである.本稿では,現時点におけるDICの治療上の諸問題について簡単に述べることとする.
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