小特集 C型肝炎治療update 2013 ~次世代・直接作用型抗ウイルス剤の可能性をさぐる~
3.本邦のC型肝炎治療の将来展望
泉並木
1
1日本赤十字社 武蔵野赤十字病院消化器科・部長/副院長
pp.2218-2227
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201309140
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ゲノタイプ1型の難治性C型慢性肝炎に対して,第二世代プロテアーゼ阻害薬であるsimeprevirが使用できるようになる。治癒率の向上と副作用が少ないことが特徴であるため,臨床上極めて有用性が高い。一方,今後はインターフェロン(IFN)なしでウイルス排除が期待できる内服抗ウイルス剤のみでの治療も可能になると思われる。専門医はこれらをどのように使い分けるのかが重要な課題としているが,身体のIFNの反応性とウイルスの薬剤耐性変異の両者を十分考慮して,治療薬を選択することが責務になる。