連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(84)
小児に対する過量処方を防ぐ~小児薬用量チェックシステムの構築~
神一夢
1
,
佐々木寿子
1
,
矢後和夫
2
1北里大学病院薬剤部
2北里大学病院薬剤部 前薬剤部長 [北里大学薬学部・元教授]
pp.1789-1792
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307175
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
小児に対する過量処方の原因は,1回量と1日量,あるいは成分量と製剤量の間違いによるものが多い。薬剤師が処方監査で過量処方に気付くべきであるが,それでも見逃す可能性は0ではない。そこで北里大学病院では,医薬品マスタに体重・体表面積・年齢(月齢)に応じた上限量を設定した小児薬用量チェックシステムを構築し,運用を試みた。運用に伴い,医師が処方時に過量処方に気付くケースが増えたため,システムの運用は有益であることが示唆された。だが,設定されていない医薬品も多数あるため,さらなるシステムの整備が望まれる。