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特集 実践!感染症の治療と制御
4.抗菌薬のTDM ~ガイドラインを中心として~
71(1685)~p74(1688)
木村利美
1
1東京女子医科大学病院薬剤部・薬剤部長
pp.1685-1688
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307071
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TDM(Therapeutic Drug Monitoring)は原則として定常状態(半減期の4~5倍以上の経過時間を目安)における血中濃度を評価し,投与間隔に変更が生じない場合は,投与量と血中濃度の比例計算で投与設計ができる。採血ポイントは,アミノ配糖体系抗菌薬は有効性の確認のためにピーク値を,副作用の確認のためにトラフ値を採血し,その他グリコペプチド系抗菌薬,ボリコナゾールはトラフ値を指標に投与設計を行う。ピーク値とは,点滴終了直後の最高血中濃度と異なり,血中濃度推移における分布相が終了した時点の血中濃度を意味する。目標血中濃度は必ずしも絶対的な値ではなく,重症度など患者背景を十分に考慮する必要がある。