特集 PK/PDに基づく薬物療法と新薬開発の最前線
4.抗菌薬のPK/PDとTDM
松元一明
1
1慶應義塾大学薬学部実務薬学講座・准教授
pp.1657-1661
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201607067
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抗菌薬はPK/PD(pharmacokinetics/pharmacodynamics)に基づいて使用することにより,有効率や生存率を改善することが示されている。「抗菌薬TDM ガイドライン」のTDM(therapeutic drug monitoring)を実施する際の目標ピーク濃度やトラフ濃度は,PK/PDに基づいて設定されている。このことを知らずに目標濃度に入れることだけを考えて,投与設計を行うと,治療効果の期待できない投与法を提案することになる。従って,抗菌薬のTDM はPK/PDを考慮して行われるべきである。