特集 アレルギー疾患治療の最前線
10.セルフメディケーションの現状
米倉修二
1
,
岡本美孝
2
1千葉大学大学院医学研究院 耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
2千葉大学大学院医学研究院 耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学 教授
pp.129-132
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201301129
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セルフメディケーションとは,自分自身の健康に関して,責任をもって管理することを意味する。代替医療とは「通常の医療機関で医師が処方,あるいは実施する医療以外の医療」とされており,セルフメディケーションの一つと考えられている。我々の調査では,成人アレルギー性鼻炎における代替医療の受療率は19%(1,427/7,401人)であった。患者による代替医療の効果に関する評価では,36%が「少しでも効果がある」と回答していたが,大部分はプラセボ効果であると考えられた。患者には科学的に有効性が評価されている標準治療を実施することが望ましく,標準治療を受けずに代替医療に頼ることは適切ではないことを理解してもらうことが重要である。